お焚き上げにはどんな意味がある?正しい方法や注意点を解説

日本では「ものには魂が宿る」と昔からいわれており、ものを粗末に扱ってはいけないとされてきました。そこでものに込められた魂を浄化して元の状態に戻すために、お焚き上げという供養方法を行います。

 

今回は、お焚き上げを行う意味や効果について、詳しく解説します。悪い縁を切り、幸運を引き寄せたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

お焚き上げを行う意味

お焚き上げとは、一年間お世話になったお守りやお札など、神仏が宿っているものを神聖な火によって天に還すための儀式です。大切にしていたものを教義に従って燃やすことで、個人の想いを浄化します。ものを粗末に扱うと罪悪感にもつながるため、一年の感謝の気持ちとともに、ものとお別れする意味もあるでしょう。

 

新年のスタートや結婚、引っ越し、離婚、断捨離などのさまざまなイベントで気持ちの区切りをつけ、再出発のきっかけにすることができます。

 

お焚き上げで期待できる効果

お焚き上げで得られる効果は、人によってさまざまです。では、どのような効果が期待できるのでしょうか?

 

魂を元の場所に還す

神道から現代における仏教に至るまで、日本には「ものには魂が宿る」という言い伝えがあります。ものを粗末にするとよくないことがあるとされ、捨てたくても手放せないという方も多いのではないでしょうか。

 

お焚き上げは、ものを供養することで、浄化した後に焼却します。神聖な炎で、お札やお守りなどに宿るご神体が元の場所に戻っていただくことを目的としています。とくに、仏壇や位牌には「魂入れ(開眼供養)」がされているため、役目が終わったら「魂抜き(閉眼供養)」が必要です。

 

憑りついたものをお祓いする

人形やぬいぐるみ、写真などに不吉なものを感じるときも、お焚き上げが有効といえます。自分自身に起こる悪いことと関連しているものとの縁をお祓いすることで、徐々によい縁が引き寄せられる可能性があるでしょう。また、お焚き上げで品物を供養すると、安心感が得られやすくなります。

 

感謝の気持ちを伝える

合格祈願や安産祈願のお守り、入院中の千羽鶴などは、役目が終わったときにお焚き上げをするといいでしょう。

 

理由としては、お焚き上げを行うことで、いただいた相手や周囲に対する感謝の気持ちを伝えられるからです。ものを大切にするという意識も生まれ、よいご縁やチャンスを引き寄せやすくなるかもしれません。

 

お焚き上げの方法は?

お焚き上げは、これからご紹介する3つの方法で行えます。

 

寺社などに持参、または郵送する

お札やお守りの場合は、年末年始に境内に設置される「古札納め所」に持参するのが一般的です。神棚や仏壇、位牌などの重量物の場合は、事前に寺社に相談してみましょう。

 

近くに寺社がない場合は、郵送で受け付けているところもあります。封筒の中にお札やお守りを入れ、以下の内容を記載するのがマナーです。

 

  • 宛名に寺社の名称を書き、御中と記載する
  • 「お守り在中」「お焚き上げ希望」と記載する

 

郵送時の注意点は、封筒にお焚き上げの料金を入れないことです。寺社から現金を同封するようにいわれても、必ず現金書留や振り込みなどで対応するようにしましょう。

 

お焚き上げを専門に行う業者に依頼する

寺社で断られてしまった場合は、お焚き上げを専門に行っている業者に依頼しましょう。メリットは、大きなものでも引き取ってもらいやすいため、遺品整理などに向いています。一方で、料金が割高になったり、悪質な業者があったりするのがデメリットです。信頼できる業者に絞って探しましょう。

 

自分で行う

自宅の庭や私有地に場所を確保できるのであれば、自分でお焚き上げをすることも可能です。ただし、知識をもたずにものを燃やすだけでは、お焚き上げとはいえません。ものを燃やしたときに出る煙のせいで、近隣に迷惑をかけてしまう恐れもあります。持参する手間が省けて費用がかからないのはメリットですが、デメリットも多いことを覚えておきましょう。

 

お焚き上げを行う時期は?

お焚き上げの一般的な時期は、正月三が日で、長いところでは正月明けの10日まで行っている寺社もあります。神棚や仏壇、位牌などの処分は通年行っている場合もあるため、お近くの寺社に相談してみましょう。

 

お焚き上げをする際の注意点

お焚き上げができるものとできないものがあるため、注意が必要です。何でも持ち込んでいいというわけではないため、事前に確認しましょう。

 

お焚き上げができるもの

燃やせるものは、お焚き上げが可能です。具体的には、以下のようなものが挙げられます。

 

  • お守り、お札
  • 破魔矢、だるま
  • 人形、ぬいぐるみ
  • 写真、アルバム、日記、手帳
  • 神棚、仏壇、位牌

 

お焚き上げができないもの

金属製品や有害ガスが発生するものなどは、お焚き上げができません。たとえば、以下のようなものです。

 

  • パソコンやカメラなど
  • ビニールやプラスチック製品
  • ガラス製品
  • 引火性のあるもの

 

まとめ

お焚き上げは、一年を通じてお世話になったお守りなどに感謝して、手放すための儀式といえます。不吉な物事に関連しているものをお祓いし、元の状態に還すことで、ストレスからも解放されるでしょう。

 

厄除けの意味でも、お守りやお札を長年放置しておくのはよくありません。また、不用品をしまったままにしておくのも衛生面からネガティブな感情につながりやすいです。いただいた品物や役目が終わったものなど、お焚き上げすべきか悩んでいる方は「幸志館よろづ相談」にぜひご相談ください。

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